ぎゅっ!とこんな内容
天の川の撮影は意外と簡単!押さえてくべき最低限のポイントを解説。基本の設定はF値:レンズの最小F値 SS:15秒 iso:6400。プロも気にする、ヒストグラムと適正なF値とは!
こんにちは。トモキです。
「天の川がカメラで撮れる!?」初めて聞いたときビックリですよね!しかし、撮影が難しいのが天の川。
今回は、初めての天の川撮影で押さえておくべきポイント(機材・設定・時期・方角)を紹介!
必ず初心者も、天の川を撮れるようになります。
それではやっていきましょう!
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目次
天の川の撮影方法。カメラの設定・コツ
結論、カメラの設定は下記で撮影できます。
カメラの設定
F値:レンズの最小F値 SS:15秒 iso:6400
※SS:シャッタースピード
さらにもう1つ、大切なのが、どの方角にレンズを向けるか。それも簡単で、アプリを見れば簡単に分かります。
しかし、実は一番難しいのは、天の川の編集です。
ただ、上の様な写真は、コツさえつかめば初心者でも簡単。この写真を目標にシリーズ化しました!
天の川撮影上達リスト!
- 撮影方法① ~必要機材・場所・設定~
- 編集方法① ~初級編~ Adobe Lightroomを使った編集方法
- 編集方法② ~中級編~ ノイズ低減で”超”高画質に
- 編集方法③ ~上級編~ Adobe Photoshopを使った天の川のあぶり出し
→2ステップで完了!Adobe Photoshopでノイズ処理
→有能!無料!Sequatorでノイズ処理
一緒に、うっとりする様な天の川を撮りませんか!?
それではまず、基本から。「撮影方法① ~必要機材・場所・設定~」です!!
撮影方法① ~必要機材・場所・設定~
天の川の撮影の基本は、星の撮影と同じです。星の撮影がまだという方は、下記を参考にしてください!
天の川撮影に必要な機材・道具
星の撮影同様、カメラ・三脚・レリーズが”必ず”必要です。
それに加えてあったら便利な方位磁針とスマホアプリの「Star Walk 2」です。
カメラ
カメラは、一眼であればなんでも撮影できます。
最低限、一眼カメラでマニュアル(F値・シャッタースピード(SS)・iso感度)操作ができ、センサーサイズもAPS-C以上であれば十分。
もちろん高感度に強いカメラであればきれいに撮影できますが、今持っているカメラをすぐに替えることはできないので、カメラよりもノイズの処理方法を覚えた方がいいでしょう。
カメラがまだな方は、下記参考にしてみてください。
-
【初心者向け】安い!おすすめ一眼カメラ16選【2024年】
カメラよりも気にした方が良いのがレンズです。
レンズ
レンズは、明るい(F値を低くできる)レンズであればあるほど良いです。最低限、F4.0は欲しいです。
F4.0を超えると、だいぶきつくなっていきます。
三脚
三脚 はカメラとレンズの重さに適するものを選びましょう。
自分に合った三脚の選び方をまとめました。コスパ最強も紹介していますので、下記参考にしてください。
流れ星撮影に必要な道具を低価格でレンタルするのも手
数千円程度で何十万するレンズや高級機がレンタルできます。失敗しないように購入前に試し撮りなんかもするのもありですね。
レンタルサービスはいろいろありますが、GOOPASSがおすすめです。月額制でじっくりと使える上、高級機まで揃えている高い品揃えです。
万が一の、破損補償ありなので安心ですね。
はじめての方は、星空用に「カメラ+レンズ」がセットになっています。GOOPASSのホームの下の方に「撮影シーンから探す」に「星空」があります。
初心者でも簡単に選べます。
その他、レンタルサービスの比較は下記でしているのでよければご覧ください!
-
【2024年】カメラレンタルおすすめ24選!最強コスパは?【比較】
天の川撮影がラクになる便利な道具
レリーズがあるととても便利です。
- シャッターを切ったときの微細なカメラのずれを低減
- 連続撮影を楽にする
→場合によって、編集時に複数枚(20~30枚)の写真が必要
レリーズは上記の為、必要になります。…もし、忘れたら諦めて連打しましょう!笑
それに加えてあったら便利な、
アプリの【Star Walk 2】。このアプリはどの方向にどの星や天の川があるのかを教えてくれます。
星と違って、天の川は出る方角が決まっているのでその方向にカメラを向けなければなりません。
最初は天の川を肉眼で認識するのが難しいと思いますのであったら便利です。(私は方角が原因で不発を繰り返していました。)
GPSを使い、スマホを向けた方向の星空を教えてくれます。しかし、撮影場所によっては圏外の場合がありますので方位磁針が役に立ちます。
方位磁針は安いもので十分。忘れず内に手に入れておきましょう!
方位磁針で方向を確認しつつ、アプリで方向を合わせて確認すればカンペキです。
以上、最低限の機材の紹介をしました。
その他、もっと便利グッズは下記で紹介していますので参考にしてください。
案外簡単に撮れそうな感じが出てきましたね!それでは次に撮影場所についてです!
- カメラ・三脚・レリーズが必須
- あったら便利なStar Walk 2と方位磁針
天の川撮影に最適な時期・方角・場所
星天撮影の時と同じで、都市の光害が少なく、月が暗い時を選びましょう。もちろん晴れているかを確認するのも忘れずに。
詳しくは下記で確認しましょう!
-
【夜景】きれいな星空の撮り方。設定はコレ!【カメラ】
星の撮影とは少し違った天の川撮影でのポイントを紹介します。
時期:2~9月がベスト
天の川が日本で撮れるベストの時期は2~9月の間です。
1月の下旬では明け方と同時に天の川の濃い部分が出現します。
しかし、空が明るくなってくるためすぐに見えなくなります。だんだん早い時間に天の川が出現。空がまだ暗い時間に出ますので撮り頃になります。
逆に、10月頃には夕方ごろに天の川が沈んでしまい撮ることが出来なくなります。昼間に天の川が出現して、暗くなるころには沈んでしまうという事です。
なので、2~9月の間で撮影しましょう!
方角:東→西へ。アプリを使うと簡単
天の川は、東の空から上り南の空を通って西の空へ沈みます。
太陽と同じですね。
時間によって動くので確実に天の川の方角を見つけるため、「Star Walk 2」で天の川の位置を確認しましょう。
方位磁針と照らし合わせてカメラを向けます。
※電波があればアプリだけで十分ですが、電波状況によっては方位磁針がとても便利です。
場所:SNSやHPで事前に調べる
天の川の方向に何か障害物があると撮影が難しくなります。その撮影スポットで天の川を撮っている人はいるのかSNSやHP事前に調べた方が良いです。
他は星の撮影と条件は一緒です。暗くて、天気が良く、月の明かりが少ないなど…。
しかし、”暗さ”は特に重要になります。先ほども紹介しましたが、天の川は肉眼では薄く淡い状態なので、レタッチでコントラストを強く出します。
レタッチも限界がありますのでRAWデータの状態で、なるべく空は暗く、天の川が明るく見えるような場所で撮影ができるときれいな仕上がりになるでしょう。
さて、機材と場所は分かりましたね!
最後にカメラの設定を確認して、早く撮りに行きましょう!!
- ベストの時期は2~9月
- 東の空から上り南の空を通って西の空へ沈む
- 撮影場所は星と条件は一緒だが特に”暗さ”は重要
天の川撮影のカメラの設定 ~【有料級!】レタッチまで意識した露出~
ここから”特に”重要になります!レタッチの時に特に影響が出るからです。
きれいな仕上がりにするために正しい設定で撮影をしましょう!
まずは①基本的な設定の説明を紹介。次に②中~上級での設定を紹介します!
はじめての方は①を使って、天の川を写真に収めましょう!さらに上達したい人は、②でレタッチを意識した撮り方をします。
撮って出しで完成であればいいですが、編集ありきであればRAWでの撮影が必須になります。
それでは!はじめましょう!
初級編 ~この設定で写ります~
設定が分からない場合は以下の設定にしましょう。
カメラの設定
F値:レンズの最小F値 SS:15秒 iso:6400
※SS:シャッタースピード
持っているレンズやカメラの機種によって多少映り方は変わりますが、僕の相棒の「Canon 5D Mark iv」では以下のように撮れました。
F値:2.8 SS:15秒 iso:6400で撮影しました。
たとえノイズがひどくても、星が伸びて、線になっていても、まずは撮れたこと、さらにはそこに天の川があることに感動をしますよね!!
上の設定を軸に光を捉える「3つの道具」(F値・SS・iso)を修正し、より適切な設定にしましょう。
レンズやカメラによっては、F値を下げられなかったり、isoの関係でノイズがすごかったりすると思います。
上の設定を軸にして、設定をさらにブラシュアップ!
”3つの道具”の特徴をそれぞれ紹介します!
【F値】に関しては基本的にはそのレンズの最小の値を使用すればよいです。
【SS】は長いとそれだけ星が線になるので注意が必要です。レンズの焦点距離(画角)によって、星が線になる秒数は変わってしまいます。
- 望遠はSSを短くしなければばなりません。星を拡大するので線が目立ってしまうためです。
- 広角はSSは長くても、撮影範囲が広いため、1つ1つの星の線が目立たないのです。
星の撮影では基本的には広角を使用しますので焦点距離が30mm以下であれば、SSは30秒までは点で撮れると思っていただいて大丈夫です。
もっと、焦点距離別に正確に星を点で撮影をしたい場合は「500ルール」が有名です。
以下を参考にシャッタースピードを決めてみてください。
- 【500ルール】
500÷レンズの焦点距離(mm)=SS(秒)
僕の場合はレンズは15mm~24mmを使用しますが、ほぼ15秒で撮影しています。上げても20秒くらいですね。
最後は【iso】です。上げれば上げるほどノイズが多くなり、のっぺりとした写真になります。
基本的には高感度の機種であっても、iso6400以下を目安に設定をしてみるといいです。
ノイズが沢山出る機種ではisoを順に下げていき、その分SSを上げて明るさを調節しましょう!
カメラの設定
F値:レンズの最小F値 SS:15秒 iso:6400
※SS:シャッタースピード
さて、3つの道具の特徴が分かってもどれから触ればよいか分からなくなりますよね。まとめます。
基本的にはまずは上の設定で撮影してください!追加で、以下の順を参考にして設定して下さい。
- ※カメラの焦点距離は30mm以下推奨
- F値:レンズの最小F値 SS:15秒 iso:6400
→【暗い・天の川が薄い場合】:SSを上げる→isoを上げる
→【ノイズが強い場合】:isoを下げる→SSを上げる
→【暗く、ノイズもひどい場合】:編集で修正を考える
SSやisoをどれだけ上げるのかに関しては、まずは自分でさまざま変えて撮って撮って撮りまくりましょう!
経験で分かってくる部分が多いと思います。実は露出の計算法もありますが…。いつかご紹介しますね!
中・上級編 ~【有料級!】プロも意識するポイント~
中・上級編では基本的に自分で天の川を撮ることができる人向けです。
撮影は、空とそれ以外の構造物で別撮りし合成して仕上げ。編集ありきで撮影するためのポイントを紹介します。
- 【結論】空の撮影では適正露出はヒストグラムを確認し、F値は解像度のために適切な値を使用するのがポイント。
ヒストグラム…?という方は下記を参考にしてください!
レタッチで天の川をあぶり出しにすると写真に大きな負担をかけます。
具体的には諧調に負担が生じます。なので、RAW写真の状態で適切な露出、適切な諧調で撮影をしなければいけません。
そこで重要なことは「適切な露出」…です。
シャッターを押した後、ディスプレイで確認をするとき、ディスプレイの明るさの強さによって天の川の見え方が変わりますよね?
その、ディスプレイに左右されず、露出を確認できるのが「ヒストグラム」です。
見たことありますよね!
これは左から右に暗→明の順でピクセルを並ます。さらに、ピクセルの量に応じて棒グラフを表示したものになります。
つまり、ヒストグラムが右に寄っていれば、写真の明るい箇所が多く、左によっていれば写真の暗い箇所が多いと言う事です。
天の川の写真に関しては、言うまでもなく、右にも左にも寄っていない中央に山が来るヒストグラムが適正な露出・諧調の写真と言えます。
こんな感じのヒストグラムでは、
こんな感じの写真になります。最初はディスプレイの明るさによっては「明るすぎ!」と思うこともありますが、いったん我慢してください!
最悪、レタッチで何とかできると思い抑えてください。笑
ココが、編集ありきの撮影で一番大事なところです。必ず押さえてください。
ヒストグラムを意識して、複数枚を撮影。スタックをするととてもきれいな写真を作れます。
その他のポイント
F値は最大解放から1/2から1段絞ることがあります。
理由は最大解放では余計な光が入りすぎて、星のにじみのリスクになります。
特に単焦点でF1.4~2.0まで開放できるレンズを使用する場合は少し絞ると、星のにじみの低減と、解像度を上げることがあります。
isoは低ければノイズの低減になりますが、実は上げると諧調が”豊か”になります。
isoを上げるとトーンジャンプ(諧調が、段々と表現されてしまう現象)が顕著に解消されます。
光が少ないところではiso200~を基本として、星空の撮影では最低でもiso800以上を使うことをお勧めします。
ここまでが星空に関して。星空以外の構造物で気を付けることは1つです。
星空以外の構造物の撮影では少し絞りましょう。
星と違って、動きませんので、F値を上げ、SSも上げます。
解像度が上がりきれいに撮影できます。※ここでもヒストグラムを確認しましょう。
僕はだいたいF5.6から8.0まで絞り、SSは120秒やそれ以上にするときもあります。
※SSは極端に上げると逆に解像度の低下や熱ノイズの発生に影響しますので気を付けて下さい。
以上、中・上級編でした。上記のことを意識するだけで、編集でのきれいさが格段に上がります。
もし、まだ、実践してない部分があれば挑戦してみてください!
- 適正露出:ヒストグラムで確認(中央に山)
- F値:解像度を意識
→最大解放から少し絞り、星のにじみ防止
→星以外の構造物の撮影はしっかり絞り解像度を上げる
まとめ
ココが重要!
- 【基本の設定】F値:レンズの最小F値 SS:15秒 iso:6400
- 適正露出:ヒストグラムで確認(中央に山)
- F値:解像度を意識
→最大解放から少し絞り、星のにじみ防止・星以外の構造物の撮影はしっかり絞る
いかがだったでしょうか。まだ、撮影をしたことのない人はとにかく【基本の設定】で撮って見てください。
また、上級者はもっと、うっとりする様な天の川を撮るお力になれたでしょうか。
はじめて自分の目で見た、星空や天の川。とっても感動しますよね!そして何時間も、何回でも見れる!
今、話している僕は星を見に行きたくてたまらなくなっています。笑
あーーーー、星行きたい!!