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【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

悩んでいるカメラマン

「マンフロットの雲台の購入に悩んでいる」

「忖度なくメリット・デメリットを教えて!」

こんな疑問を解決します。

本記事の内容

本記事の信頼性

記事を書いている僕は、「Manfrotto X-PROボール雲台」を3年の間、現役でつかっています。
3年間で気づいた、使い勝手を詳細に紹介します。

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読者さんへの前置きメッセージ

今回は、「Manfrotto X-PROボール雲台」を忖度なく使い勝手を検証します。

結論をいうと、すこし改善点はありますがとてもいい雲台です。
気になる点を知りつつ、安心して購入ができるとうれしいです。

3年つかっていますがとても重宝している雲台です!

tomoki




Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット

今回レビューをしていく雲台は下記です。


基本的な情報はこちら!

高さ11.5cm重さ520g
耐荷重15kg
(公式HPより)
ネジ穴3/8
クイックシューアルカスイス互換
値段(23/2/18)
Amazon
24,618円

結論は下記です。
デメリットは、それぞれ解決方法を紹介しています。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

まずは、雲台の仕様で気になる点を見ていきましょう!

「見た目」と「使いやすさ」で気になる点

X-PROボール雲台は、約11.0×9.5×11.5cm(ノブ込)で手のひらサイズにおさまる大きさです。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

重さは520g耐荷重15kgですので、たいていの機材に対応しています。
コンパクト性と剛性のバランスはいいですね。

さらに、見た目と使いやすさを5つにわけて紹介します。

「見た目」と「使いやすさ」できになる点

構成している「パーツ」と「役割」

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

撮影のとき、よく使うのは次のパーツだと思います。

  • プレート:アルカスイス規格に対応
  • 水準器:垂直・水平・奥行の3つ搭載。「奥行」は縦構図のときに活用
  • クランプロック:プレートの固定
  • プレートロック解除ボタン(仮):正式名称不明。プレートロックシステムを解除する
  • メインロックノブ:ボールの固定・解除
  • フリクションコントロール:ボールの動く硬さを調節
  • パンロックノブ:パンロックの固定・解除

とくにX-PROボール雲台は「プレートロックシステム」と「ロックノブ」が使いやすいです。

カメラの落下を防ぐ「プレートロックシステム」とデメリット

「プレートロックシステム」はクランプロックノブでプレートを完全に固定しなくても、カメラの落下を防いでくれます

この機能は、マンフロット独自で、この雲台の最大のメリットです。

下の写真の①は、カギ爪のような形をしていて垂直方向の動きをロックして、②の突起が水平方向の動きをロックします。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

②の突起は押し込むと、埋め込まれます。
これは、純正以外のプレートによっては邪魔になり、とりつけができないことを防ぎます。

マンフロット独自の機能ですが、どんなアルカスイス規格のプレートにも対応する配慮はいいですね。

取付方法は、

  1. クランプロックノブを緩める
  2. プレートを上から設置
    「カチッ」というと仮ロック。プレートが落ちることはありません。
  3. クランプロックノブを締めて固定する

2.で「カチッ」となるとプレートが仮で固定されます。

完全に固定ではなくて上下左右には動きますが、落ちはしない程度です。

カメラの落下は、だれでもやってしまう可能性がありますよね。
数十万する機材を守れるのでかなり安心をして使えます。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

プレートを外す際は、赤いプレートロック解除ボタン(仮)を押し込むと外すことができます。

一方でデメリットもあります。

「プレートロックシステム」のデメリット

  • デメリット
    1. 仕様が複雑で、砂やゴミが入った場合動きが悪くなる
    2. (直接関係ないですが…)クランプロックノブが外れやすくなくすかもしれない
仕様が複雑で、砂やゴミが入った場合動きが悪くなる

仕様がすこし精巧なので、隙間が多く、砂やゴミが入る場所が多いです。
入ったら、動きがわるくなるのでお手入れをしましょう。

複雑といっても「ほかの雲台よりかは…」程度で、どんな雲台でもお手入れは必要です。

3年間たくさん海、川、山へ行きましたが、ズボラな僕はほとんどお手入れはせずに使えちゃっています。

クランプロックノブが外れやすくなくすかもしれない

「プレートロックシステム」のデメリットではないですが、ネジの落下防止はついていないのでクランプロックノブが落ちやすいです。

締め忘れや、移動の振動でノブがゆるみ落下の原因になります。

落下防止がついている雲台も多いので改善してほしい点ですね。

もしなくした場合は、ネットや家電量販店で購入できますのでご安心を。
たしか、500円もしなかったはずです。(すでに1回無くしました…)

しっかり固定できる「ロックノブ」の形状がよい

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「ロックノブ」形状が、指をかけやすい形になっています。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

カーブに合わせて親指と人差し指をかけやす「グッ」と力が入りやすい設計です。
重い機材を強く固定するときや、強く締めたときに緩めるのがかんたんです。

また、ロックノブの素材がプラスチックなので冬場でも冷たくなりずらく、軽量設計なのもいい点ですね。

「プレート」に滑り止めなし。と解決方法

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

「プレート」に滑り止めはついていません。

滑り止めは、プレートとカメラを密着して動かないようにするだけでなく、カメラのキズを防止します。

レビューを見てみると、この点を指摘しているのがポツポツ…。

個人的には、滑り止めがなくても動かず固定されるし、カメラもキズついていないですよ。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

気になる方は、滑り止めをつけて使用するのがいいかもしれませんね。


【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

こんな感じにつけるのを参考にしてください!

各パーツが交換可能で長く使える

X-PROボール雲台の各パーツは細部まで分解できスペアパーツの販売もあります
お手入れや、壊れた時に修理ができますので長く使えます。

決して、安い買い物でないのでありがたいですね。

部品に関しては、公式サイトにこんな感じでスペアパーツの詳細が公開されています。

家電量販店に部品の取り扱いがあるので(要確認)、実際に雲台をもっていってみてもらうのが確実です。

僕も、クランプロックノブをなくした時に、その場でなおしてもらいました。

構図の調整のしやすさ

自由雲台は、構図を自由に調整できるのが最大のメリットですが、裏を返せば緻密な構図の調整がむずかしいともいえます。

X-PROボール雲台は「フリクションコントロール」でボールの動く硬さを調節することでこの問題を解決。

緻密な構図の調節をかんたんにできるようにしました

また、個人的な感想ですがボールの動きにガタツキはなくとてもスムーズです。
快適に構図の調節ができます。

「フリクションボール」で動きの固さを調節

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

写真のノブを「+」または「ー」方向へ回転させることでボールの動きを自由に調節できます。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

最大限「+」方向に回すとメインロックノブでボールを固定しなくてもカメラが固定されるレベルです。

適度なボール抵抗で緻密な構図を調節できます。

「縦構図」が容易も「L型ブラケット」がオススメ

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

雲台の一部に凹があり、縦構図を容易にセットできます。

一方で、重心が大きくズレて写真のブレの原因になります。
なので、なるべく「L型ブラケット」の使用をおすすめしたいです。


できれば純正がいいですが、次に紹介するのは低価格でしっかりと固定できたので僕も使っているL型ブラケットです。

INPON 汎用 L型ブラケット アルカスイス互換

カメラの装着で縦と横のアングルを、かんたんに切り替えます。

互換品なので雲台との相性がありますが、X-PROボール雲台とは相性がよく「カチッ」と固定されました。

低価格ですが、強い素材とつくりになっていますのでしっかりと固定できています

プレートの穴の箇所だけは自分のカメラと相談してくださいね。
穴の場所によっては、レリーズの装着やバッテリーの取り外しができなくなります。
(Canon 5D mark IVは快適に使えています)

耐荷重15kg「安定性」を検証

最後に、雲台の「安定性」を検証します。

とくに、メインロックノブを締め上げて固定する際の、わずかなズレを確認しました。

使った機材は下記です。

  • 雲台:Manfrotto X-PROボール雲台
  • カメラ:Canon 5D Mark IV(重量890g)
  • レンズ:Canon EF70-200mm F2.8L IS II USM(重量1,490g)

カメラ+レンズで総重量2,380g。
ズレがわかりやすいように、焦点距離200mmで検証します。

フリクションコントロールを適度に締めて構図を決めたら、メインロックノブで最大限固定します。
固定の前と後で写真を重ねています。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

ノブを締めることで多少のズレが発生することがわかりました。

このズレが使うのに影響があるかは、個人の考えや撮影スタイルで変わると思います。

僕の個人的な感想は「影響なし」です。

理由は、使っている体感で不自由を感じていませんし、広角レンズを使うことが多いので望遠とくらべて影響が少ないからです。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】
【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

焦点距離200mmでもちがいはわかりずらいのではないでしょうか?

ピタッと止まる雲台は、アルカスイスRRSがいいみたいですね。(レビューと販売員さんより参照)
ただ、どちらも約10万円です…。。

もし、超望遠レンズをつかうようになれば購入を考えようかと思います。

まとめ

まとめると、個人的にはデメリットよりメリットのほうが大きく上回っているかな、と思います。

【レビュー】Manfrotto X-PROボール雲台のメリット・デメリット【検証】

あらためて「3年間使ってて不満がないだけあるな」と思いました。

正直いうと、もっとスペックが高い自由雲台(RRSやARCA-SWISSなど)はあります。
ただ、2万円代でこのスペックを考えるとかなりコスパはいいのではないでしょうか

ただ、野生の動物や野鳥のような重い望遠レンズをつかった撮影では、雲台の締めたときのわずかなズレが撮影のストレスになるかもしれません。

セッティングで、シャッターチャンスを逃すのはもったいないです。
そういった用途では、べつの雲台をつかったほうがいいですね。

通常の用途では「Manfrotto X-PROボール雲台」は使って満足する雲台だと思います。


ぜひぜひ、使ってみてください!

その他の雲台は、下記で紹介しています。

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それでは、よい写真LIFEを!

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