ぎゅっ!とこんな内容
星空写真では必須となっているのノイズ処理(加算平均)。加算平均は同じ位置のピクセル同士で”加算(+)”して”平均”をとります。そして、さまざまな光量でデコボコになっているピクセルを、一定の光量でフラットなピクセルにすることで、ノイズを処理しています。
![](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/428511a3e4e1337bf694cffa3b172014-862x600.jpg)
こんにちは、トモキです。
学生の時は無限に寝れた僕。歳とると寝る時間が少なくても大丈夫な体になるんだなあと思う25歳です。
さて、星空の撮影や天の川の撮影では必須で使う”スタック処理”はどのような仕組みでノイズをきれいにしてくれるのでしょうか?
僕は仕組みが初めて分かったとき、単純だけど「そういうことか」「スゴッ!」となりました。笑 こんなこと、どうやったら思いつくのでしょうか。
解説いきますで~!
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【スタックの仕組】驚き!?聞いたらすぐ分かる加算平均【星空・天の川】
![長野県の山頂から撮影した天の川の写真](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/76ebc2092d8e3764b0bac1d3577f50b9-900x600.jpg)
ノイズとは何でしょうか。ノイズ処理前と後を比べて、ノイズを見つけてみてください。
![](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/a3b85dc5497e64b93ea71ea77bd48378.jpg)
![](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/09ee6cdc5889933225c063010f7d3fa0.jpg)
この”ガサガサ”というか”デコボコ”がノイズですよね。スタック処理後は”フラット”に見えます。そうなんです。スタック処理は画像の”デコボコ”を”フラット”にする処理なのです。
簡単に図で表すとこんな感じ。ピクセルを大きくしました。
![](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/8ec3e4824a0b3073917d8b5924f3f799-862x600.jpg)
左がスタック前でノイズが多く”デコボコ写真”。そして右は数枚の写真を使ってスタック処理しました。ノイズが低減されて、”フラット写真”になります。めっちゃくちゃ簡単に表現してみました。それでは”デコボコ写真”→”フラット写真”の間には何が起こっているのか。加算”平均”が答えです。
- ノイズ・多→デコボコ
- ノイズ・少→フラット
スタック処理 ~加算平均でノイズ低減~
![アルゴリズム](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/markus-spiske-FXFz-sW0uwo-unsplash-900x600.jpg)
Photoshopでは【レイヤー】→【スマートオブジェクト】→【画像のスタック】→【平均値】と選択し、スタックが完了します。
![天の川のレタッチの仕方。Photoshopでスタック処理で、の低減をして高画質に](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/fd12d1874c6617d7d5d326b8b0c16eef-1124x600.jpg)
その【平均値】とは、正式には「加算平均」と言います。
![天の川・星空でよく使うスタック。加算平均の仕組みとやり方](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/fa5328747587c208f220b4d71fa9f5b2-862x600.jpg)
先ほどの図にピクセルの明るさによって番号を振りました。ノイズ処理前では様々な番号が入り混じっています。それに対して、ノイズ処理後はほぼすべての数字が”3”であり、”数字が一定”に見えます。なので、「ノイズがある=数字が混合」であること、「ノイズが少ない=数字が一定」ということを押さえてください。
数枚の写真を使って、左から右へ処理するのが加算平均です。
![天の川・星空でよく使うスタック。加算平均の仕組みとやり方](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/1dcff70e73823c676b0f23386b33e288-862x600.jpg)
この二枚で加算平均をとります。加算平均の名前の通り、”加算(+)”して”平均”をとります。同じ位置のピクセル同士で平均をとるのです。カメラでのノイズにはいくつか種類がありますが、星空や、天の川を撮影をする際に出るノイズは主に”ランダムノイズ”です。ISOを上げることによって大きく増えます。ランダムノイズはその名の通り”ランダム”なので、同じ場所の写真でもノイズが出る場所は違います。なので、数枚の同じ写真を使って加算平均をするのです。
![天の川・星空でよく使うスタック。加算平均の仕組みとやり方](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/d61a2bd815eb4b55862891b4b1469c56-862x600.jpg)
右側の写真。少しフラットになりましたね。数字を見てみると…
![天の川・星空でよく使うスタック。加算平均の仕組みとやり方](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/9b73d92c740732f693e7294222ea29c1-862x600.jpg)
繰り返しになりますが、加算平均は同じ位置のピクセル同士で”加算(+)”して”平均”をとります。例えば一番左上のピクセルに注目してください。「ノイズ処理・前」では、上の写真は「5」という数字を示しています。下の写真では「3」。なので平均をとると、「(5+3)/2」で「4」の数字をとります。実際に「ノイズ処理・後」の左上のピクセルは4を示していますよね。それをすべてのピクセルで行うと右の様な数字をとり、実際の写真ではノイズを減らしているのです。
枚数を増やせば増やすほど、全体のピクセルが平均値に近くなり、よりフラットになっていきます。
![天の川・星空でよく使うスタック。加算平均の仕組みとやり方](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/9f88cb90ab67286066ed0fb4f3a6a3dd-862x600.jpg)
3枚でやってみました。さらにフラットに!数字を見ると…
![天の川・星空でよく使うスタック。加算平均の仕組みとやり方](https://tomm-blog.com/wp/wp-content/uploads/2021/04/d81b5052cd2c5680d7fb5cb278c787f0-862x600.jpg)
2枚で平均をとるよりも3枚の方が、よりフラットになりましたね。なので、枚数が多ければ多いほどスタック処理でノイズは除去されるのです。「じゃあ、枚数無限にしたらめちゃ高画質にできるじゃん!」と思った方。僕と同じです。笑 現実、星は動いていますので、Photoshopで【画像の整列】をしますが、完全にぴったりと合わさりません。なので、枚数が多ければ多いほど、ノイズが少なくなるというわけではなく、あるところを境に効果が少なくなる、またはノイズが増えてしまいます。おすすめは、20枚~30枚。シャッタースピードの長さにもよりますが、多くてもこの程度でスタックするのがおすすめです!
- ISOのノイズはランダムノイズ
- 加算平均:同じ位置のピクセル同士で”加算(+)”して”平均”をとる
- 枚数が多ければ多いほどスタック処理でノイズは除去
まとめ
ココが重要!
- 加算平均:同じ位置のピクセル同士で”加算(+)”して”平均”をとる
- 枚数が多けれスタックの効果は大きいが、星空の場合は20~30枚が適切枚数
分かると楽しくないですか!?この話を初めて聞いたときめちゃくちゃ興奮したのを覚えています。実際に印象深く、一回で覚えてしまいました。はじめてスタック処理をしたときはただただ目からうろこでしたが、1つ1つ読み解くと案外簡単。ただ、最初に考えた人すげぇ…ですね笑 コンピューターって、いろいろな処理がすべて計算でしているという、狭間が見えたのではないのでしょうか。プログラムしている人すごい…。。。